あなたは「pH」と聞いて何を思い浮かべますか?
子供のころの理科の授業で見たリトマス試験紙やBTB液、フェノールフタレインを使った実験の印象が強いという方も多いのではないでしょうか?
そういわけで、以前告知させていただいた「pHの世界」、連載第一回目のテーマは「色」です!
pHと色の意外な(?)関係に迫ります🔍
前出の告知記事でも溶液の色が変化する様子を動画でご覧いただきましたが、ここでもう一度この動画を見てみましょう。
こちらはBTBでもフェノールフタレインでもなく、エリオクロムブラックT(EBT)という指示薬によるものです。
pH6以下で赤、7~11で青、12以上ではオレンジ色になりますが、EBTは一般にはpH指示薬としてではなく金属指示薬等に利用されています。ブログに掲載するために今回だけの特別な操作を行い撮影しました。
pHによって色が変わるものは指示薬だけではありません。
紅茶にレモンを入れた時に色が薄くなったと感じたことはありませんか?
これは紅茶に含まれるポリフェノール系の色素が酸性で色が薄くなる性質を持つためです。
ポリフェノールの中でも特にアントシアニンはpHによる色の変化が顕著で、紫キャベツなどアントシアニンを含む食材が酢やレモン汁などの酸性の調味料で鮮やかな赤やピンクに変わるのを目にされたことがあるかもしれません。
他にも、酸性のヨーグルトにブルーベリーを入れると色がより鮮やかになったり、赤紫蘇で梅干しがきれいな赤に染まったりと、身近なところでもpHによる色の変化を体験することができます。
「色」をテーマにお届けした第一回pHの世界、いかがでしたか?
次回以降もpHの世界を少しずつ掘り下げていきたいと思いますので、次回もどうぞお楽しみに!