明けましておめでとうございます。
本年も何卒よろしくお願いいたします。
代表の澤本悟博です。
年始に風邪をひき、久しぶりの発熱で唸っていました。
みなさまも、時節柄どうかご自愛ください。
さて、本日は日ごろ顕微鏡で観察している、曝気槽で活躍する微生物の活動について綴りたいと思います。
◎ロタリア(袋形動物 輪虫類 ヒルガタワムシ目 ヒルガタワムシ科)
良好時に出現する生物です。
但し、出現数、大きさ、動き方などによって良い方向性に向かうのか、悪い方向に向かうのか(バルキング状態)を判断しています。
低負荷時で過曝気状態の時に、大量発生する場合があります。
そんな時はBOD源の添加、空気量を下げるなどの対策が必要となります。
◎パラメシュウム(繊毛虫門ゾウリムシ目の原生動物)通称ゾウリムシ
中間生物と言われていますが、出現数が多いときは、負荷が高く空気不足であり、DO(溶存酸素)も0.1~0.7程度となっている現場が多くなります。
パラメシュウムが多く、曝気槽の状態も悪くなった場合は、臭気が発生することもあります。
◎スピリルム(スピリルム科の細菌でグラム陰性で螺旋状を呈する。通称らせん菌
負荷が高く、低DO環境で出現する。硫化水素が発生する環境下での出現も多い。
嫌気性の菌なので空気量を増量を行ったり、㏗調整も必要となってきます。
沈殿槽での透視度も3~5cm程度、沈降性もSV30-99~100%と悪くなり、沈殿槽の汚泥界面も高く、バルキング状態となっていることがあります。
また固定床などが曝気槽に組み込まれている場合、固定床が目詰まりし、嫌気状態となり発生することもあります。
その場合は硫化水素臭等が酷く、臭気対策が必要となります。
このようにして、出現微生物により曝気槽の状態を推測することができます。
また、適正な対策も行うことができます。空気不足であれば、ブロワーの増強、散気管の増設等、根本解決策も提案しています。
今後も微生物の写真や動画を載せていきます。(無断転載はお控えください)
次回もお楽しみにお待ちください!
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