日々の研究や水処理のアレコレなどを綴ります

澤本享宏の記事一覧

曝気槽の泡の種類。

 2024/10/07   

こんにちは。澤本享宏です。

先日こちらの記事のお客様のところに訪問いたしました。

こちらのお客様は定期的に訪問しています。

曝気槽の泡対策の改善結果と効果的だった資剤

訪問すると、当初と似た泡が出ていました。

しかし、よーく見てみると違う泡の種類です。

↓前回の泡。

 

↓今回の泡。

 

 

前の泡はムース状の消えない泡で、放線菌由来でした。

今回は似ているようで、違う泡でした。放線菌ではなく、単純な油の負荷による泡です。

現場担当者に工場内の製造の話を聞いてみました。すると油の負荷がさらに高くなったとのこと。

油の影響だといえる根拠がもう一つ。SV30 です。

油の影響が強いとこのような中割れを起こしてしまいます。

顕微鏡で槽内の様子も観察してみました。

 

油の影響で糸状菌も強くなっていました。

こちらのお客様は以前の記事にも書いてある通り、

弊社の油脂分解材のSANA-油トールBと窒素源補給剤のN改-1を使用しています。

 

油の負荷が高くなると、窒素源も必要になります。

今回の対策は通常の投入量を増量してもらいました。

また経過観察の記事を上げたいと思います。

排水処理場での「油分固着」「臭い」の困りごとは待ったなし!
すぐに駆けつけ、現場調査、水質検査、ラボテストまでを無料でさせていただきます。
お気軽にお問い合わせください。

次回もお楽しみに!!

 

脱水機いらず!弊社独自の「天城抗火石散水ろ床方式」

 2024/08/30   

こんにちは。澤本享宏です。

先日、設計部の野崎が排水処理施設散水槽の昇降を楽にしたい」との要望を受け、現地調査に伺いました。
(その時の様子は「排水処理施設の散水槽の昇降を安全かつ容易にする計画」の記事をご覧ください。)

実はこの会社さんに弊社の「天城抗火石散水ろ床方式」を導入していただきました。

この会社様は下水放流で、入れさせていただいた散水ろ床方式の主なフローとしては、
原水槽 → 調整槽 → 散水ろ床槽 → 処理槽、という流れになっています。


排水処理施設全体


散水ろ床槽の様子


左が原水で、右が処理水


処理槽

弊社独自のプラント「天城抗火石散水ろ床方式」を導入して頂くと、下水放流の場合、沈殿槽と脱水機を設置しなくても処理が可能です。
なぜ脱水機が設置しなくてもよいのか。その理由は、、お問い合わせください。
また「天城抗火石散水ろ床」は、環境省のETV事業で環境技術として実証されており、環境面や安全面に配慮されたプラントシステムです。

ETV事業についてはこちら

導入していただいたお客様から一番寄せられるお声が、
・現行設備に追加でき、導入前よりも処理能力が上がった
・イニシャルコストを低く導入できた
・ランニングコストが下がった(汚泥処分費、薬剤費、人件費)

の3点でした。

年々汚泥の産廃費用が上がっている状況から、負荷が上がり現状の排水処理施設では対応できない、との声もお聞きします。

このような排水処理施設に関することや、そもそも「天城抗火石散水ろ床」に興味ある方も一度お問い合わせください。

「天城抗火石高速散水ろ床法」詳細はこちら

弊社では電話でのご相談(無料)や、速やかに現場に駆けつけての調査(無料)、汚泥を採取し分析・テスト(無料)など、スピード解決のためのサービスの一部を無料で提供していますので、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

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返送汚泥とは?必要な理由とその重要性

 2024/07/04   

こんにちは。澤本享宏です。

1年前に「研修と現場で学ぶ「汚泥の返送濃度と滞留時間」の重要性」という記事を書きましたが、今回はそもそも返送汚泥とは何か、また上記のことをさらに詳しく説明したいと思います。

活性汚泥法では沈殿槽底に汚泥が沈殿します。
沈殿した汚泥を曝気槽と汚泥貯留槽に返すことを返送汚泥といいます。

そもそも、なぜ返送汚泥をするのでしょうか。

曝気槽への返送汚泥理由は、曝気槽内でのMLSS(汚泥濃度)を維持するためです。
排水処理では毎日工場から原水が流れてきますので、通常は曝気槽への返送汚泥率は処理量と同じく100%行います。
MLSSを維持できないと生物処理ができません。

汚泥返送率は現場ごとに違います。
そのノウハウは、、、お問い合わせください。現場にお伺いして判断させていただきます。

返送汚泥も生物処理をしていく上では重要な要素となります。
ただそれだけを調整したからといって、うまくいくとも限りません。ここが排水処理の難しく、面白いところですね。

スピード対応が求められる排水処理のトラブルに対して、弊社では電話でのご相談(無料)や、速やかに現場に駆けつけての調査(無料)、汚泥を採取し分析・テスト(無料)など、スピード解決のためのサービスの一部を無料で提供していますので、お気軽にお問い合わせください。

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オーガニックバナナとコンビニバナナの細胞や糖分の違いは?

 2024/06/28   

こんにちは。澤本享宏です。

先日、動画サイトにて、顕微鏡で果物を見る映像を見ました。
その動画には、排水処理場にも出る微生物の線虫が映っていました。

その動画を見て、自分も顕微鏡で見たときの果物の様子が気になったので、オーガニックバナナとコンビニバナナを用意し、比較してみました。

【オーガニックバナナ】
▼細胞
▼糖分


【コンビニバナナ】
▼細胞
▼糖分



2つを比べた結果、オーガニックバナナのほうが細胞の並びも良く、糖分もきれいな丸のかたちになっていました。
逆にコンビニバナナは糖分の形は不揃いで、細胞の並びもまばらでした。
食べたときの味もオーガニックバナナのほうがしつこさのない甘さで、コンビニバナナは少しえぐみのある甘さでした。

やっぱり細胞や糖分の形が違うと味にも影響してくるんですね。
今後機会があれば、季節ごとの果物や野菜も見ていきたいと思います。

弊社ではこういった果物などの細胞の中まで観察することができますので、農家さんの食物育成サポートも行っています。
こうして、排水処理の現場のみならず、様々な業種における分析を顕微鏡等で行い、最適なご提案ができるよう努めています。

現場調査、水質検査、ラボテストまでを無料でさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

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MLSSと油分解促進で沈降性をさらに改善

 2024/05/29   

こんにちは!澤本享宏です。
3月に投稿したブログ記事「曝気槽・沈殿槽での油分固着の改善結果」のその後の様子をお伝えします。

当時よりさらに状況を良くできないかと、担当者様とお話していました。
特に沈降性はまだまだ改善できると考え、油分解剤の増量とMLSSを調整しました。
すると粘度と沈降性に変化が見られました。

分析項目 調整前 調整後
SV30 96 92
粘度 22 17

担当者様からも嬉しいお言葉をいただきました。

「油の分解がさらに進み、もっと管理が楽になりました。また匂いもさらにしなくなり、ありがたいです。」

ここの油分解剤の量の調整やMLSSの調整、それに伴う空気量の調整に、弊社のノウハウが詰まっています。
そのノウハウは・・・お問い合わせください。

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